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ゲキ×シネ「髑髏城の七人~アカドクロ」

もうすぐ3月。花粉も飛びまくってて春を感じるこの頃なのでブログの模様替えをしてみました。…ってそんな事よりも肝心の記事の更新の方がすっかり滞っているのですが。明日(日付が変わったので今日)はゲキ×シネ「アオドクロ」を観に行くので、その前になんとか「アカドクロ」の感想を上げてしまいます。





実はゲキシネの上演が決まった時に、「アカドクロ」はスルーしようかなあとも考えていたのです。「アオドクロ」の方が演出的にに楽しめそうだし、2週連続で同じ作品を観るよりは他の舞台を観た方が良いかもと。時間的な都合がついたので両方観に行くことにしたのですが、結果的には「アカドクロ」を観て良かった!と心底思いました。観る順序もアカ→アオで観た方が絶対に良い気がしました。



HPを見る限りでの判断ですが、「アオ」は衣装や装置が豪華、歌や踊りもあって全体的に華やかな印象を受けます。かたや「アカドクロ」の舞台装置はとにかくシンプル。色街の格子戸や髑髏城の玉座など若干の変化はあるものの、基本的には何の装飾も無い八百屋舞台が広がっているだけなんです。が、その代わり舞台の奥行きがとんでもない距離になってるんです。あんなに奥行きのある舞台は初めて見ました。公演場所は新国立劇場中劇場だそうですが、25m位あるんじゃなかろうかと思いました。その舞台の奥行きが「荒涼とした関東平野」という作品設定を巧みに表現していて、戦いのシーンは「殺陣」を通り越して「合戦」に思えた程です。その広い舞台を縦横無尽に全力疾走で走り回る役者さん達の体力に脱帽でした。「なんでアカはこんなに上演時間が短いんだろう」と不思議に思っていたのですが、あれ以上長かったら役者さんが酸欠で倒れますな(汗)。

そして相変わらず照明の使い方も巧い!七人の揃い踏みのシーンを、舞台の後ろから照らされた時はやられた~と思いました。7人の姿が影になるのがめちゃめちゃカッコよかったです。



あらすじはHPをみて頂くとして(←手抜き)、ストーリーは…スミマセン正直1幕はちょっと眠気に襲われました…。というのも1幕は全てが「伏線」になっているからなのです。登場人物の背後関係、狙い…そういったものが全て伏せられているので、色々疑問が湧いてしまって、あれこれ推測していたら疲れちゃったという(苦笑)。

というか私…なぜか予告編は「アオ」の方しか観ていなかった為、染様が「来い秀吉!」とか言ってたので、「ああこの話は秀吉の北条征伐の話なんだ」と思い込み、「髑髏城=小田原城」「天魔王=北条氏」なのかと突飛な勘違いをしていたのです…。秀吉時代の北条氏といえば「小田原評定」の名の通りヘタレ(ミもフタも(汗))だったはずなのに、なぜ天魔王がこんなに恐れられてるのかと疑問符が点滅。

更には「髑髏城で待つ!」という台詞から、「染様=主役=天魔王」という論理の飛躍を展開していた為、「捨之介がダークサイド(違う話ですから…)に堕ちて天魔王になるのかあ」と完璧な自己創作ストーリーを心中に抱いていたという大うつけ者でして。そりゃわからなくなりますわと。



まあそんなアホな輩はそうそういないとは思いますが、前述の通り1幕では登場人物の真の姿・お互いの関係性は全て伏せられています。それが2幕で全てが明らかになって、あたかも点と点が結びついて1つの形を成していくかの様な展開に大興奮でした。一気に目が覚める私(笑)。そして髑髏城での古田捨之介の殺陣がカッコいい事!「朧」の染様の殺陣も美しかったですが、古田捨之介が音楽のリズムに載せて凄まじい速さで敵をなぎ倒していく様子は鳥肌モノっ!初めて殺陣シーンで感動泣きした程です。



以下簡単に印象に残った役者さんの感想を。

一部ネタバレ含みますので、これからアカ・アオどちらかの鑑賞予定がある方はご避難を~。




まずは古田捨之介。ちょっとスケベ(ちょっとじゃないかも(笑))で飄々としていながらも、自分の中に信念と呼べるものを持っていて…それを大上段に振りかざして他人に見せたりしないでハラに据えてるというなんとも魅力的な人物でした。男としてカッコイイというよりも人間としてとことんカッコ良かったです。いや…カッコイイというより「とことん優しい」のかもしれません。それを直接的に表現しない所が良いんですよねえ。

染様は180度違う捨之介でしょうねえ。私も「ヴィジュアル随分違うもんな…」とぶっちゃけ思っていたのですが、そこははやっぱり新感線。作品の中でも「デブ」だの「腹の脂が」だのとストレートに言われてました(笑)。

古田さんは捨之介と天魔王の2役をやっていて、2幕で「天魔王が捨之介の格好で出てくる」シーンがあるのですが、声を発せずともその佇まいから感じられる雰囲気だけで、「あ、これは捨之介ではなく天魔王だ!」とすぐにわかりました。すごい演技力だなあとしみじみ。



次にじゅんさん演じる抜かずの兵庫。飽きさせない間の取り方、憎めないアホっぷり、土壇場での男らしい仁義の切り方…ああもうやっぱりじゅんさん大好きだーっ!どこのシーンでだったか細かい事は忘れましたが、ショックを受けた兵庫がピンスポに照らされて悲しみのセレナーデを奏でている所が一番笑えました。何でピアノを弾く仕草だけであんなに面白いんだっ。

もちろん笑いを取るだけでなく、泣かせてくれるシーンもあって、古田さんと共に舞台をじゅんさんは「役を演じる」という意味での役者であると当時に「役割を演じる」事にも長けている役者さんだなあと思います。



女優陣はどちらかというとTVでお見かけすることの方が多い方々ですが、走り回るわ殴られるわ斬られるわ殺されるわ(苦笑)で体張って頑張ってるなあと思いました。正直舞台役者として「1人で舞台に立って場を持たせられるか」というと微妙かもしれません。ですが何よりも華があるのが素晴しい!

特に無界屋蘭兵衛の水野美紀さんは本当に美しかった!この役はねえ…妖しい程の美しさがないとダメですからねえ。ってアオでは男性が演じるんですよね。いやまあ本来はそれが正しいのですけれど。



アニメのキャラみたいな斬光の邪鬼丸(山本亨さん)と犬神泥帥(右近健一さん)も面白かった~。ああいうわっかりやすい悪役って好きです。肝心要を決められないのもお約束で(笑)。

レミゼのテナルディテ&TdVのシャガールのあわせ技1本ですっかり苦手になってしまった佐藤正宏さんの狸穴二郎衛門。この方は…プロフィールとは裏腹に「笑いの演技がことごとくすべる」気がするのは私だけですか(汗)。古田さんやじゅんさん等他に芸達者な役者さんが同じ舞台にいるものだから、余計に「無理しなくて良いよ…」と思ってしまったのですよね~(酷)。むしろラストの心の姿に戻っての大真面目な台詞の方が厚みがあって良かった気がします。



あと気になったのが服部半蔵の川原正嗣さん。殺陣の達者な役者陣の中でも完全に別格の体のキレ具合だったんですが何者ですかーっ!?しかも登場シーンはごくわずかなのに、あまりに身体能力がズバ抜けていたので名乗る前から「あれは絶対に忍者ハットリくん(違)だろう」とわかりましたもん。あらすじを読んだり名乗りを聞かずとも「ああこの人はこういう役どころなんだろうな」と観客にわからせることが出来るってすごいですよねえ。もちろん役者さん達の努力もあると思いますが、「適材適所」というか…その役者及びその役柄にぴったり合った「見せ場」が必ずある新感線の演出の素晴しさも重要なファクターだなあと改めて思いました。



そんな今の私の秘かな悩みは「TOMMY」のチケットを増やすかどうか。DVDも含めていのうえさん演出の作品を3作観て、「この人の演出は外さない」という信頼感が芽生えてしまいました。そのいのうえさんが「日本で上演するなら自分以外の演出家には絶対に渡したくなかった」と言う位だから相当熱が入っているのだろうし。しかもアッキーのロック歌唱が聞けるだけでも嬉しいし。でもなんでB席ナシのA席9,000円なんだよう~。その分舞台装置や照明にお金を掛けているんでしょうけれど。来日エリザ遠征費用もあるし、財布の紐は意識的に締めていかないと夏以降の祐一郎祭りを乗り切れん。



後半すっかり話が逸れましたが…「アカドクロ」はシンプルなハコの中で「役者の技量」を存分に楽しませてくれる作品でした。今日の「アオドクロ」がどういう角度から魅せてくれるのか…その対比が非常に楽しみです。





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