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1/6「スウィーニー・トッド」ソワレ

日生劇場の好きな所

→ロビーが広くて座る所が沢山ある所。舞台と客席の距離が近い所。



日生劇場のキライな所

→1階席の傾斜が著しく緩い事。



…というわけでオペラグラス不要なJ列センターという良席でありながら、前列が頭1つ飛び出た背の高い方だった為に、舞台上手側のとある重要な舞台装置が全く見えないという微妙な座席運の観劇初めでしたが、「スウィーニー・トッド」とっても面白かったです。現在リピートすべくオ●ピをこまめにチェック中です。



ただ終演後の感想に書いた通り、歌詞は殆ど聞き取れないという点は非常にフラストレーションが溜ったのは事実です。歌を聞かせる!という大ナンバータイプの曲がないので、「雰囲気が伝わればOK」という演出意図なのかもしれませんが…。役者さんのタイプもいわゆる「歌派」の俳優さんではないですし。あの市村さんだって歌で感動させるタイプの役者さんではないですもんね。

う~ん…でもここまで聞き取れないのはさすがになあ。ソロはまだ良いのですが、アンサンブルは単語が細切れに聞き取れる程度だし音量が小さいので迫力に欠けました。更に1つのナンバーを複数人が違う歌詞で歌う事も多く、その場合はもう絶望的でしたね(苦)。

その一方でストーリーの要所要所で「ピィィィーーーーーッ!!」という警笛の様な効果音が使われるのですが、そっちは耳が痛くなる程の音量で(汗)。あれは生理的に苦手な人がいそうですねえ。1幕開始早々同じ列に座っていた方が席を立たれたので、「あの音で頭痛でも起したのかな…」と多少心配になりました。

恐らく入場時に配られたアンケートに同様の意見が数多く寄せられていると思うので(それ程顕著だったのです…)改善される事を期待しております。



とはいえ総括すれば「もう一度観たい」と思える舞台でした。

これも前述したのですが、舞台美術が個人的にかなりストライクでした。すごく凝って作られているのに無駄が無くて合理的。暗転に頼らずに場面転換がスムーズに進む様工夫されてるので芝居のテンポを損なう事がないですし、高さのあるセットを存分に活かした立体感のある演出も良かったです。



後はストーリーそのものですねえ。ラストがとても衝撃的で痛ましくて…涙が滲みました。

伏線の張り方がすごく巧いなあと感じました。観客に想像させ、気がつかせるタイミング…その采配が見事でした。ネタバレになるのでこれ以上書けないのですが…。あ、でも勘の良い方であればあらすじを熟読しただけでオチの予想がついてしまうかもしれないので、私個人の大雑把な性格が幸いしたのかもです(苦笑)。



観る前は「凄惨で重ーい空気だったらどうしよう。しばらく肉が食べられなくなるとか…」などと思っていたのですが、意外な事にかなり笑いが多かったです。とはいえコメディの様に狙った作りではなく、芝居のテンポと軽妙な演技で笑わせるという、観ていて非常に小気味良い内容でした。これは市村さん&大竹さんの演技力によるものですねえ。本当にお見事!でした。



本編が終わってカテコになった途端、パッと明るい雰囲気になったのも良かったです。演奏される音楽も手拍子しやすいノリのいい音楽でしたし。あ、棒を振られてたのは「ヴァンパイア指揮者」西野さんでした。あの夏以来、個人的に西野さんに思い入れが出来てしまっている(笑)私なので、更に嬉しかったです。

プリンシパルは2人ずつ出てきてお辞儀をされるのですが、大トリの市村さんと大竹さんの時に、大竹さんが市村さんを「よくもアンタ…!」と本編での恨みをこめた様に睨みつけて客席から笑いを取ってました。もちろんそのあとちゃんと仲直りしてお互いの健闘を称えてハグし合ってましたけど(笑)。やっぱり本編がどんな内容であっても、カテコは別物扱いで役者も客席も満面の笑顔で迎えられると、劇場を出る時の気分が違うなあと実感。何と比較してとは言いませんが(苦笑)。



話を戻して以下役者別に感想を簡単に。






◆市村正親/スウィーニー・トッド

シリアスな市村さんを拝見するのは久々です。呼吸をするのも躊躇われる程の緊張感溢れる演技が鳥肌モノでしたーっ。とはいえところどころで「本音では笑いを取りに行きたくてうずうず」な感じをお見受けしましたけど(笑)。

ところでパンフに掲載の稽古風景写真。市村さんが胸元にリー君…というか単にコウモリですが…のプリントが入ったTシャツを着ているのが気になった私です。「TdV」カンパニーで特注したTシャツだったりして!!などと妄想中(苦笑)。



◆大竹しのぶ/ミセス・ラヴェット

この方は本当に天性の女優ですねえ。もう他に言葉が見つかりません。登場した瞬間にパッと舞台が明るくなる、凄いオーラでした。長い間未亡人として生きてきたしぶとさや図太さと、女性としてのかわいらしさの全く異なる両面が違和感なく表現されていて素晴しかった!市村さんよりも大竹さんが芝居を引っ張ってたなあと感じました。

歌は…まあ正直「巧い」とは言えないと思います。が、歌というよりはセリフに音楽がついているような感じだったのでさほど気になりませんでした。ミュージカルに慣れていない役者さんだと「歌うのに必死です!」という硬さがバリバリに伝わってきて、聞いている方が疲れたりする事がよくありますが、そういう不自然さは無かったです。陳腐な表現ですがきちんと歌に感情が乗ってたと思います。



◆キムラ緑子/乞食女

何を言っているのか最も聞き取れなかったのがこの方でした(汗)。恐らくは演出に要因があると思いますが。精神を病んでいる設定ですし、観客に「よくわからなくて不気味」と感じさせる為だったのかと。

「あの姿勢で1ヶ月公演を続けたら絶対腰痛だよな~」と思いました。…こんな感想でスミマセン(汗)。



◆ソニン/ジョアンナ

この方の歌は好き嫌いがハッキリ分かれそうですねえ。ものすごくクセのある歌い方でした。歌手としての歌は聞いた事がありますが、全っ然違う歌い方で。「レミゼ」の井料ファンテ×5倍位のすごいビブラートがかかってました。とても高いキーの歌なので、急場でベルカント唄法を叩き込んだのかなあなんて思ったりしました。でも声質がとってもキレイで役柄に合っていたので、私個人的には許容範囲でした。

それよりは演技にもうちょっとメリハリが欲しかったかなあ。異常な環境で育てられた事から来る精神的危うさはよく表現されていたと思いますが、1幕2幕を通じて「常に追い詰められている」感じでちょっとせわしない印象でした。まあ実際相当追い詰められている立場なのですが、恋に落ちるくだりではもうちょっと柔らかさが欲しかったかなあと。



◆城田優/アンソニー

「TdV」アルフレートによく似たヘタレキャラ(笑)です。絶妙な(役柄上の)間の悪さと長身ビジュアルのギャップがキャラクターに合ってて良かったなあ(←褒めてます)。大竹ラヴィエット夫人に後ろから肩を叩かれて振り向いても、背が高すぎて視界に捉えられず気がつかないというベタなギャグも笑わせてくれました~。声質がミュージカル向きな感じだったので、歌い慣れたらもっともっと良くなるのではないかと思います。



◆武田真治/トバイアス

もーーーめちゃめちゃカワイイんですけどーっ!!トートの時は「小悪魔」っぽいという感想をよく見かけましたが、今回はなんだか小動物的ですよー。ラヴェット夫人を慕う様子がいじらしくて本当にカワイイ!歩き方・座り方などすべてに細かくキャラ作りをしていて目が離せなかったです。またセリフの間の取り方が絶妙!緊張と弛緩を生み出す役者は観客を惹き付けるというのは月影先生の言ですが(笑)、まさにそんな感じでした。



◆立川三貴/ターピン判事

私好み(…)の渋系オヤジ役者枠なのですが(笑)、宗教上の問題で国によってはカットされる事もあるという判事のナンバー…違う理由でカットしてくれても良かったかな~なんて…わはー。というわけで歌は大分苦しかったですねえ。

いわゆる敵役のポジションですが、パンフにもある様に完全な悪ではなく「不器用で愛し方を知らないが故」という哀しさは伝わってきました。やってる事はかなりアブノーマルですが嫌悪感を感じない演出になっているのが良かったです。が、あの下半身肌襦袢はイタダケナイ…。ご本人のせいではないですが…。椅子から落ちそうになりましたよー(汗)。別に裸じゃなくてもわかるのにそんなリアルにやらんでも…客席凍ってましたから!



その他…アンサンブルには東宝作品で見覚えのある方が何人かいらっしゃいましたが、大須賀さんのあの髪型がこれほど効果的に役立った作品は今まで無かったかと(笑)。「ピレッリの妙薬」(←インチキ発毛剤)のシーンで、大須賀さんが「オイお前あれいいんじゃないか?買って来いよ!」とドツかれていたのには堪えきれず噴きましたっ。その後は自ら「その薬くれーっ!!」と必死にアピール。捨て身の演技だーアッパレ!(笑)



もしチケットが取れたらですが…次は是非2階から観てみたいです。床屋の椅子の仕掛けとか見えるかなあと思いまして。公式ブログにも出てましたが、あの仕掛けは怪我をしない様本当に気をつけてくださいねー!と思います。冗談かと思う位急な傾斜なので、人が落とされる度に笑いが起きていましたもん。あそこで笑っていいのかはちょっと微妙ですが。それよりも「生きるか死ぬかが問題なのだ」「ああマクベスね!」のやり取りに客席が無反応だったのが気になりました(汗)。ここ笑うところですよーっ!!





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